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循環器内科

循環器内科とは

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循環器、というと聞きなれない方もいらっしゃるかもしれません。循環器とは血液やリンパ液などの体液を、文字通り体内に循環させるための器官です。具体的には心臓や血管のことで、例えば肺の病気であっても、それが肺の血管に由来するものであれば、呼吸器ではなく、循環器の病気ということになります。

心臓と血管の病気というと、狭心症や心筋梗塞、肺塞栓症、動脈瘤などの、引き起こしてしまうと命に関わるような重い病気を思い浮かべるかもしれません。確かに循環器系の病気は、緊急の治療を必要とするものも数多くあります。その一方で、高血圧などの生活習慣病といわれる段階で治療を開始することにより、予防できるものもすくなくありません。

当院の循環器内科では、患者さん一人一人の状況に合わせ、生活習慣病の面からも循環器疾患に取り組み、さらに早期発見、早期治療によって重篤な状況に陥る可能性を、少しでも低減させていきたいと考えています。こうした病気では検査で発見できるものも多くあります。少しでも体調に不安を感じたら、早めにご受診ください。また緊急な手術などを要すると判断した場合には、協力病院と連携し、迅速に対応いたします。

こんな症状がありましたら、早めにご受診ください(例)

  • 胸の痛みを強く感じる、冷や汗が出る
  • 胸に締めつけられるような違和感を覚える
  • 胸やけがする
  • 歩行・運動時に胸が苦しくなり、休むと楽になる
  • 動悸がする(鼓動が速くなる、強い鼓動を感じる)
  • 脈が乱れる、飛ぶ
  • 息苦しくなる(とくに横になっているとき)
  • 以前よりも運動時の息切れがひどくなった
  • 失神した(意識を失った)
  • 心電図や胸部X線検査で異常を指摘された
  • 血圧が高い
など
  • このほか心筋梗塞では広範囲で痛みが生じるため(関連通)、腕や肩、歯、あごが痛いと感じる方もいらっしゃいます。

循環器内科でみられる主な疾患

など

高血圧

高血圧は、診察室血圧の収縮期血圧/拡張期血圧の両方あるいはどちらかが140mmHg/90mmHg以上の場合、高血圧と診断します。
また、近年、家庭血圧は診察室血圧よりも疾病リスクを予測するのに優れることが明らかにされ、高血圧の診断に家庭血圧も用いられるようになっています。家庭血圧の場合、135/85mmHg以上で高血圧と診断され、家庭血圧と診察室血圧による診断が異なる場合は家庭血圧による診断を優先されています。

不整脈

不整脈とは、通常一定のリズムで打たれている心臓の脈が、運動や精神的な興奮、発熱などの原因が無く、速くなったり、遅くなったり、あるいは不規則になったりすることを指します。正常な脈拍数は1分間に50~100回ですが、これが50回以下のものを徐脈、100回以上のものを頻脈、また脈が飛ぶものを期外収縮といい、これらを総称して不整脈と言います。

不整脈の原因としては、心臓を規則正しく動かすための電気信号が、何らかの理由でその流れに変化が生じることがあげられます。その多くは疲労やストレス、加齢などによって起こり、明らかな心臓の病気ではない場合もありますが、そのままにしておくとリスクが高まる病気であることもありますので、何らかの症状を感じたら、一度受診していただくのがよいでしょう。

脈が遅くなる「徐脈」では、めまいなどの症状が現れ、体を動かすと息切れがするようになります。症状が重くなると意識がなくなることもあります。脈が早くなる「頻脈」では、動悸などの症状があり、吐き気や発汗、さらには徐脈同様、意識が遠のく場合もあります。また脈が飛ぶ「期外収縮」は、不整脈の中でもよくみられる状態で、胸部の不快感や痛み(短時間で収まる)ことがありますが、症状が出ない場合もあります。

不整脈の診断では、心電図を使い、心臓の電気の流れに異常がないかどうかを調べます。ただし、検査時に症状が出ていないと詳細がわからないときがありますので、24時間装着して測定するホルター心電図を行う場合もあります。さらに胸部レントゲン検査や心臓超音波検査を行い、心臓の大きさや動きを調べます。また血液検査にて他に不整脈の原因となっている病気がないかどうかを調べます。

検査の結果を総合的に判断し、特に治療が必要ないと判断されれば、経過観察をし、定期的に検査を行っていくことになります。また治療が必要と認められれば、不整脈の種類によって、以下のような治療を行う場合もあります。治療に当たっては、提携病院と連携をとって行います。

徐脈の場合
1分間の脈が40回を下回り、めまいや息切れなどの症状がある場合は、体内にペースメーカーを取り付ける場合があります。これは心臓の外から電気刺激を与えて拍動を正常にするもので、局所麻酔で取り付けることができます。
頻脈の場合
突然意識がなくなったり、動悸が激しくなったりする場合、抗不整脈薬や、心房細動により固まった血が脳に富んで脳梗塞を起こすのを防ぐため、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を使用します。さらにカテーテルアブレーション治療により余分な電気信号を抑えたり、埋め込み型除細動器を取り付けたりすることもあります。

不整脈は珍しい病気ではなく、中高年ではよく見られるものです。その多くはすぐに命の危険をもたらすものではありませんが、万が一、車の運転中などに意識がなくなれは、大きな事故にもつながりかねません。一度、検査しておくことをお勧めします。

狭心症

狭心症は心筋梗塞と併せ、虚血性心疾患と呼ばれています。狭心症は心臓に血液を送る冠動脈が細くなることにより、また心筋梗塞は冠動脈が詰まることにより、心筋(心臓の筋肉)に血液が十分に行かなくなって起こる病気です。狭心症で冠動脈が細くなってしまう原因としては動脈硬化があげられます(動脈硬化がみられない種類の狭心症もあります)。動脈硬化は高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病によっても引き起こされるものです。ですので、狭心症の予防、および重症化や再発を防ぐためには、生活習慣の改善も非常に重要になります。

狭心症の症状としては、前兆として胸の痛みや圧迫感があります。そして胸の痛みが放散して、様々な部位に痛みが生じていくのが特徴です。痛みが広がる場所としては、左肩、左腕、顎、歯、背中、腹部などです。また吐き気やめまい、冷や汗などを伴う場合もあります。

狭心症には主に以下の3つの種類があります。

労作性狭心症
階段の上り下りなどの日常の動作や、重いものを運んだり農作業をするなどの労働をした時に症状が現れる狭心症です。動くことで酸素が必要になり、心筋の動きが活発になりますが、血管が細くなっているため、心筋への十分な血液の供給ができず、心筋虚血状態になり胸痛などが起こります。
冠攣縮性狭心症(異形狭心症)
安静時狭心症ともいい、夜間から早朝にかけて、あるいは昼間でも、リラックスしているときに、胸が苦しくなるなどの症状が出ます。原因としては冠動脈が痙攣して収縮し、一時的に血流が途絶えるため起こるものです。喫煙やアルコールもきっかけとなると考えられています。
不安定狭心症
胸の痛みや圧迫感といった狭心症の発作がしばしば起こるようになり、労作時、安静時にかかわらず発症するものです。冠動脈が急激に狭まっており、心筋梗塞の前兆であることが多く、発作を繰り返す間に心筋が壊死してしまうこともありますので、治療には緊急を要し、場合によっては救急車を呼ぶ必要があります。

診療に当たっては、まず問診にて、どのような状況の時に、どのような症状が、どの部位に、どのくらいの時間あるいは間隔で出るかなどをお伺いします。その後、心電図や超音波による検査を行い、心臓の拍動の状態や、心臓の大きさなどを調べます。また、24時間装着型のホルター心電図を行う場合もあります。さらに提携病院へ依頼し、軽い運動をしながら心電図をとる運動負荷試験や、造影剤を注入して冠動脈造影検査を行う場合もこともあります。

治療薬としては、狭心症の発作が起きた時の応急処置としてニトログリセリン製剤があります。これは一時的に血管を拡張する作用があるもので、舌下に含むことにより、短時間で効果があります。ただし持続性はなく、心筋梗塞に至っている場合は、あまり効果は期待できません。他に薬としては、血を固める血小板のはたらきを抑える抗血小板薬や抗凝固剤、冠動脈を拡張させる硝酸薬やカルシウム拮抗薬、血液の量を減らす交感神経β遮断薬などがあります。

薬剤による治療で十分効果が上がらない場合は、冠動脈の入り口までカテーテルを挿入し、小さなバルーンを膨らませて狭くなった部分を押し広げ、血行を確保する方法や、ステントという筒状の金網を、カテーテルを用いて血管内に留置し、血管の太さを確保するインターベンションという治療を行う場合もあります。さらに治療が必要であるときは、バイパス手術を行うことになります。これらの治療を行う場合は、提携病院と連携を取り、治療を進めてまいります。

心筋梗塞

心臓の冠動脈が動脈硬化によって細くなってしまい発症するのが狭心症ですが、完全に閉塞してしまうと心筋梗塞を発症します。狭心症よりも激しい胸痛を伴います(一部、痛みを発症しない場合もあります)。心筋に完全に血液が届かなくなってしまうため、栄養が運ばれず、その部分の筋肉は壊死してしまいます。一旦壊死した心筋は元に戻らず、壊死が広がると心不全を起こし、心臓としての役割を果たせなり、命の危険があります。

動脈硬化は生活習慣病である高血圧や、脂質異常症で血管内にコレステロールがたまることにより症状が進んでしまいますので、十分注意する必要があります。

心筋梗塞は発症してしまうと、致死率の高い病気です。しかし、早期に適切な治療が受けられれば、そのリスクは軽減します。日ごろから自らの症状に注意し、狭心症などをすでに発症している患者さんは、きちんと治療を続けていくことが大切です。また、以下のような心筋梗塞の前兆が見られたら、お早めにご受診ください。また強い症状が現れたら、ためらわず救急車を呼びましょう

  • 胸の強い痛みや圧迫感、締め付けられるような感覚がある
  • 胸やけがする
  • 腕や肩、歯やあごが痛む
  • 数分~10分くらいで症状が消える
  • 上記のような症状を繰り返すことが多い
  • 階段の上り下りや歩行、何かの作業など動いているときに強く症状が現れる
など

検査方法や治療方法については、ほぼ狭心症と同様のものですが、心筋梗塞を発症し、急性期を脱した後は、心筋がもろくなっているため、一定期間は安静にし、その後、薬物治療や生活改善に取り組んでいくことになります。

0237-86-8282

院長
土田 知宏
診療内容
内科、消化器内科、循環器内科
住所
〒991-0053
山形県寒河江市元町2-4-3
最寄駅
フルーツライン左沢線「寒河江駅」南口より徒歩5
駐車場
15台
:内視鏡検査のみ
:14:00~15:00まで
休診日:日曜・祝日
日祝
8:30-12:00 /
14:00-18:00 /