胃内視鏡検査、大腸内視鏡検査供に苦しくない検査を提供したいと考えていますので、禁忌でない限り鎮痛・鎮静剤を使用した検査を行っています。車やバイクを運転することは危険ですので(場合によっては自転車も)、公共交通機関あるいはご家族の車にてご来院ください。また、検査後の腹部膨満感をなくすため、空気ではなく二酸化炭素(CO2)を使用しています。
胃内視鏡検査とは
一般的に胃内視鏡検査というのは、胃だけではなく咽頭から食道、胃の奥の十二指腸までを観察する上部内視鏡検査のことです。鮮明な映像による内視鏡検査は、悪性か良性か、悪性(がん)だった場合はその深さや広がりを診断し、治療方針を決めるのに非常に役立ちます。
炎症や潰瘍、ポリープといった上部消化管の内腔の様子を画像強調機能(BLI(Blue LASER Imaging)画像、LCI(Linked Color Imaging)画像)や拡大機能を装備した先進の内視鏡機器(FUJIFILM社製 LASEREO 7000システム)を用いて観察します。上下部内視鏡検査は、日本消化器内視鏡学会が認定する消化器内視鏡専門医・指導医である、経験豊かな当院院長が行います。
こんな時は胃内視鏡検査をお勧めします。
- みぞおちや、その周辺に痛みがある
- 胃に不快感があり、胸やけや喉または胸のつかえを感じる
- 吐き気・嘔吐がある
- 吐血をした
- 体重が急激に減少した
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍を繰り返し発症している
- 健康診断などの際、バリウムによる胃の検診で異常を指摘された
- 以下のような方は、症状が無くても定期的な胃内視鏡検査をお勧めします
- 大酒家、特に飲酒で顔が赤くなる人
- ピロリ菌陽性者およびピロリ菌治療後の方
- 胃がん・食道がんになった家族がいる
- 塩分を多くとる、飲酒や喫煙の習慣がある、ストレスを感じることが多い、など
胃内視鏡検査では、以下のような疾患が発見される場合があります。
- 咽頭がん
- 食道がん
- 胃がん
- 十二指腸腺腫
- 逆流性食道炎
- バレット食道
- 胃炎
- 胃潰瘍
- 胃アニサキス症
- 胃ポリープ
- 十二指腸潰瘍
胃内視鏡検査を受けていただくためには、事前の準備も必要ですので、まず検査の日時の予約をしていただきます。また、感染症の有無を確認する検査が必要な場合もあります。検査に関しては医師および看護師が丁寧に説明いたしますので、疑問点があればご遠慮なくお問い合わせください。また服用中の薬があればお知らせください。
- 抗凝固薬や抗血小板薬(血液をさらさらにする薬)を内服している方は、検査予約時にお知らせください。また糖尿病で血糖降下薬の内服や、インスリンの皮下注射をされている方は、当日は内服、注射をしないようにします。
胃内視鏡検査の流れ
- 検査前日
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- 前日の夕食は、なるべく早めに済ませるようにしてください
- アルコールはなるべく控えるようにしてください
- 午後9時を過ぎたら飲食をしないようにしてください。薬についてはご相談ください
- 検査当日
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- 検査が終わるまで、朝食を含め飲食は禁止です(うがいは構いません)
- 胃液分泌が多くなり、検査が行いにくくなりますので、タバコは吸わないでください
- ゆったりとした、リラックスできる服装でご来院ください
検査当日の経口内視鏡の大まかな流れは次の通りです。
検査自体の流れ
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1. 問診後、点滴開始
問診後ベッド(ストレッチャー)に横になります。脱水予防のため点滴を行いながら検査を行います。
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2. 消泡剤を飲み、その後咽頭麻酔
液体の麻酔を一定時間、のどに貯めておきます。
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3.鎮静剤(セデーション)の投与
前処置における準備が整ったら、検査室へストレッチャーごと異動します。検査室に入室後、鎮静剤を投与します。
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4. 検査開始
マウスピースをくわえ、体の左側を下にして横になります。次に口から内視鏡を挿入し、検査が始まります。
※鎮静剤を効いたのちに検査を行います。 -
5.観察
胃をはじめ、咽頭、食道、十二指腸を観察し、必要があれば組織を採取するなどの処置を行います。検査中に口の中で溜まった唾液は、飲み込まずに口の横から流すようにします。
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6. 検査終了
一通り観察を終えたら、検査は終了です。検査時間は、処置が無ければ、8分程度です。
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7.検査終了後
ストレッチャーごとリカバリー室へ異動し30~60分休んでもらいます。その後、医師より検査結果の説明があります(鎮静剤を使用しない場合はリカバリールームで休む必要はありません)。
- 検査後の注意点について
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- 休息後、検査後の注意事項をお伝えします。行った処置によって内容が異なります。